マカオ通信
マカオ通信 2019年12月号

マカオ政観、2020年「モノ・マカオツアー」を促進

マカオ政観、2020年「モノ・マカオツアー」を促進
上:旅行会社の企画した「モノ・マカオツアー」、下:マカオの象徴、聖ポール天主堂
 マカオ政府観光局は、2020年の日本市場へのマーケティング活動について、7本の軸を中心に展開し、その筆頭の軸として「モノ・マカオツアー」を促進すると発表した。マカオへの日本人旅行者数は、香港デモの影響で8月以降減少傾向にあるが、マカオは市民生活、観光ともに全く変わらず平穏で、安心・安全な状況が完璧に確保されている。このため、マカオ政府観光局では、今回のことを契機に、これまで『香港・マカオ』として一括りにされてきた時代から脱却し、2020年から新たに一つのデスティネーションとしての『マカオ』の時代へと踏み出すことを決意した。

マカオで安心・安全な観光をアピール直行便・港珠澳大橋利用の商品造成を支援

 香港のデモの状況は出口が未だ見えず、香港では民主派と保守派の対立が続いている。一方で、マカオ市民は通常の生活を営み、観光客は世界遺産や食文化、IRで象徴されるマカオ観光を楽しんでいる。去る12月1日に開催されたマカオ国際マラソンには1万2000人が参加し、日本からも200人以上がマカオの市街地コースを走り抜けた。

 しかし、マカオへの日本人旅行者は今年前半は順調に増加していたものの、香港デモの影響を受けて、8月以降はマイナスに転化し、直近の10月は35%減だった、当然のことながら、香港への日本人旅行者は8月以降に大きく減少し、9月は34%減、10月は45%減とほぼ半減している。それでも、宿泊率を見ると、香港は40-50%台に下降しているのに対して、マカオは70%台を維持している。

 この現状を見て、マカオ政観では「モノ・マカオ」としての商品造成の促進を図ることを決定した。既に、旅行会社でもこれに対応し、「モノ・マカオ」ツアーの企画・販売をスタートしている会社も出てきており、「マカオ3・4・5日間」の旅行商品を造成している。

「モノ・マカオ」のツアーを促進する追い風として、日本-マカオ直行便を運航するマカオ航空の供給席数が増加する。6月までの年間約15万席だったが、7月1日からの成田線がWデイリー化し、12月18日から関西線もWデイリー化したことにより、マカオ航空の日本路線の供給席数は年間27万席に拡大した。マカオからの訪日旅行者の供給席数を引くと、来年は日本からのアウトバウンド需要に年間約16万席が供給可能になる。

 加えて、マカオ直行便以外に日本国内18空港から香港便が就航しており、使用機材は160-180席と小さいものの、こうした日本の地方空港から香港国際空港に到着し、そのまま港珠澳大橋を利用してマカオへ行く「モノ・マカオツアー」の造成を旅行会社に提案する。

 昨年10月の港珠澳大橋の開通で、香港-マカオ間は42kmでつながり、出入境手続きの時間を含めて約1時間で香港国際空港からマカオ市街に到着する。しかもバスは24時間運行しており、日本-香港線を運航するどの飛行機を利用しても、マカオに同日で行き帰りが可能になった。

 港珠澳大橋の利用者は開通してから月を追うごとに増加しており、10月時点で日本人旅行者の27%が港珠澳大橋経由でマカオ入りしている。とくに、個人旅行者の港珠澳大橋利用が増加しており、マカオ政府観光局では、旅行会社による港珠澳大橋利用の「モノ・マカオツアー」の造成を支援していく。

マカオ20周年、成熟したデスティネーションへ新たな時代へ7本の軸でマーケティング展開

 マカオ政府観光局は、2020年のマーケティング活動を7本の軸により展開する。第1の「モノ・マカオツアーの促進」と連動して、第2の軸には、「港珠澳大橋の認識の普及と商品造成の促進」を掲げた。

 香港が日常の平穏を取り戻し、日本からの旅行需要が回復するまでに、どの程度の時間を要するかを見極めることは現状では難しい。このため、マカオ政府観光局はマカオ直行便や港珠澳大橋を利用した「モノ・マカオツアー」の商品造成を促進する方向性を示した。

 第3の軸は「マカオ特別行政区発足20周年」で、この20年を経てマカオは成熟したデスティネーションになった。今や、世界のトップクラスのIR(統合型リゾート)が立ち並び、ショッピング、レストラン、エンターテイメントが充実し、マカオ政府観光局が掲げる「楽しさがとまらないマカオ」が浸透した。マカオ政府観光局では、この20周年を節目に、成熟したデスティネーションとしてのマカオを訴求する。

 それを実現するために、第4の軸に「世界遺産と食文化、2つのユネスコ認定のさらなる訴求」、第5の軸に「東西・新旧の相対する観光要素の強調」、第6の軸に「グレーター・ベイ・エリア、近隣地域の組み合わせ促進」、第7の軸に「年間を通してのイベン情報発信」を展開する。

 ポルトガルは大航海時代にインドからマカオへ、そしてマカオを起点に日本の長崎へ渡来する。

 ユネスコの世界文化遺産としてのマカオ、ユネスコのシティ・オブ・ガストロノミー(食文化創造都市」としてのマカオを訴求する。

 また、東洋と西洋、世界遺産とIRの新旧、相対するものが光を放ち、コントラストが際立つマカオの観光要素を強調する。

 さらに、広州南部がグレーター・ベイ・エリアとして注目されている。マカオと同様にユネスコ世界遺産の開平、ユネスコ食文化創造都市の順徳を加えて、「マカオ+グレーター・ベイ・エリア」として周遊型の旅行商品造成を促進する。

 このためにマカオ政観では、旅行会社との強力なパートナーシップ、地方市場の掘り起こしと活性化、マカオ航空、香港線就航の航空会社とのパートナーシップ、グレーター・ベイ・エリアの多様な商品開発支援を進めていく。

 マカオ・香港の日本市場は年間160万人で、日本人の海外旅行者全体の8.5%を占める。この数字を維持・拡大することで、海外旅行「ポスト2000万人」に向けて、旅行業界と協力関係をさらに強化する。

 マカオ特別行政区が発足して20年。20年といえば日本では成人を意味する。大人になったマカオは、新しい時代の先端を走り、今後も旅行業界の商品造成の拡大を強力に支援する。
 
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[イベント&祝祭日] 2019年12~20年2月
日本からマカオへの渡航者数
2018年 2019年 対前年比
伸び率(%)
宿泊旅行
者率(%)
1月27,55430,57811.057.0
2月19,92121,7719.353.1
3月34,19436,6367.153.3
4月21,77227,17924.867.0
5月29,86433,75313.059.1
6月24,88625,1511.163.3
7月20,43821,2544.063.4
8月20,26925,171-14.062.8
9月24,89220,983-15.770.5
10月25,58316,667-34.970.3
11月34,546   
12月32,879   
合計316,798259,1430.3 
12~2月の天気概況
12月は湿度が低く、晴れる日が多い。1月から2月は比較的寒いが天気の良い日が多い。服装はウールや厚手のジャケットまたはコートの着用がおすすめ。
夕焼けウォッチングの日没時刻もお忘れなく
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