マカオ通信
マカオ通信 2018年06月号

シェフ/「O Manuel」ビジネスオーナー

パルミラ・ペナ氏 インタビュー

シェフ/「O Manuel」ビジネスオーナー
 ポルトガル料理店「マヌエル」の味を監修
次世代マカエンセが担うマカオの味を新たな形で

 日本でポルトガル料理といえば、渋谷や四ツ谷にある「マヌエル」を挙げる人も多いだろう。ここはポルトガル人のシェフ、マヌエル・ペナ氏がマカオで開業している「O Manuel(オー・マヌエル)」の日本支店。1991年にマカオのタイパに「O Manuel」を開業し、15年前に「O Manuel」の味を日本に紹介すべく進出した。

 今回来日したのは、ペナ氏の息女、パルミラさん。父親仕込みの腕をもつシェフで、現在は日本のマヌエル3店舗の料理監修をしている。東京に展開している3店のマヌエルについて、「日本にはポルトガル料理の店が少ないので、ポルトガルの味を珍しい、面白いと思ってもらえる存在なのでは」と話す。渋谷店は伝統的なポルトガルの家庭料理を、四ツ谷店はポルトガル音楽のファドを聴きながらワインと美食を、丸の内店は炭火を使ったグリル料理を提供しており、それぞれに異なるコンセプトをもっているのが特徴だ。

 とはいえ、主なメニューは3店舗とも大きくは変わらない。そのため、どの店もお勧めは「海の幸のカタプラーナ」や「バカリャウのクリームグラタン」などだ。カタプラーナは二枚貝の形をした銅鍋にシーフードがふんだんに入った鍋もので、南部地方の漁師料理。ほかにも魚介の味が米の一粒一粒にしみ込んだポルトガルのシーフードリゾットも絶品と教えてくれた。

自らのルーツを生かした個性的な店を

 パルミラさんはポルトガル人の父と中国人の母の間に生まれ、マカオで育ったマカエンセだ。そのため、言葉や食べ物の味など、あらゆる文化が自身の中でミックスされているという。「私たちマカエンセにしか分からない感覚があり、これを説明するのはとても難しいのです」とパルミラさん。

 彼女は父親から厳しくポルトガル料理を学び、祖母から秘伝のレシピも教わっているが、同時に母親から中国料理を、マカオの友達やその家庭からはマカオ仕込みの料理を自然と学んでいる。ポルトガルに中国やマレー半島のエッセンスが融合したマカオ料理のルーツは、そのままマカエンセのルーツと重なる。「例えば塩ダラの干物であるバカリャウはポルトガルから来たものですが、レシピは100以上もあります」というから、ペナ氏とパルミラさんが作るバカリャウ料理はそれぞれのルーツを反映した個性となって現れるというわけだ。

 また、食材はカニやアサリなどのシーフードが注目されがちだが、「ポルトガル料理の影響で、マカオでもダック(アヒル)やラビット(うさぎ)といった食材はポピュラー」とか。日本では味わえない食材やメニューが豊富なのも、マカオの食の大きな魅力といえるだろう。

 現在パルミラさんはマヌエルの料理を監修しているとはいえ、ペナ氏の店をサポートしているに過ぎない。「いずれは自分の個性を生かした新しいコンセプトの店を持ちたい」と話しており、その候補地に日本が挙がっている。実は日本が大好きで、「日本の食にも大いに興味がある」という。自らを“キッチンで生まれたようなもの”と称する次世代シェフの新しいレストランが、日本に登場するかどうかは未定。しかし場所がどこだとしても、パルミラさんオリジナルの店にポルトガルやマカオのエッセンスがどう散りばめられるのか、今からオープンが楽しみだ。
 
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[特集] 旅行会社インタビュー / 研修旅行実施校レポート
日本からマカオへの渡航者数
2017年 2018年 対前年比
伸び率(%)
宿泊旅行
者率(%)
1月25,77727,5546.953.3
2月27,05819,921-26.455.7
3月33,15834,1943.151.2
4月20,24021,7727.663.0
5月30,00029,864-0.560.9
6月22,66224,8869.863.8
7月21,332   
8月29,857   
9月30,763   
10月    
11月    
12月    
合計240,847158,1919.8 
6~8月の天気概況
マカオは東京より早く、5月には夏が到来し、9月末まで日中30度を超す暑さが続く。雨量も多く、湿度も80%以上と高くなるので、旅先で体調を崩さないように気をつけたい。晴雨兼用の傘や日焼け止め、サングラス、帽子は必携。こまめな水分補給を心がけて。クーラー対策の上着もあると便利。
夕焼けウォッチングの日没時刻もお忘れなく
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