マカオ通信
マカオ通信 2018年03月号

マカオのホテル客室稼働率87.4%へ上昇

マカオ政府観光局、統計活用し戦略的に販売

マカオのホテル客室稼働率87.4%へ上昇
 成長を続けるマカオの観光は、2018年にどんな局面を迎えるのか。2017年の観光統計から読み取れる大きなポイントの一つが、ホテル客室稼働率の上昇だ。マカオへの訪問者数の70%近くを占める中国市場が回復し、2017年のホテル客室稼働率は前年より3.6ポイント高い87.4%まで上昇した。これまでは、ピーク時以外はホテル客室が取れやすい状況だったが、今後は客室が逼迫する可能性もあり、より効率良く客室を仕入販売する工夫が必要になりそうだ。マカオ政府観光局は昨年より、月別の観光統計に加えて、日別にどの国から何人マカオを訪れているのかがわかる詳細なデータの公表を開始しており、こうしたデータを活用しつつ、2018年を戦略的にマカオを売る1年と位置付けている。

宿泊旅行者率、52.9%に上昇
IR続々開業、都市型リゾートの魅力増す

 ホテルの客室稼働率と宿泊客数の推移を見ると、マカオへの宿泊旅行者数は、中国経済の停滞を受けて、2013年から2015年までは踊り場のような状況にあり、ホテルの客室稼働率も2015年には80.9%まで一旦は減少していたが、2016年、2017年は中国経済の持ち直しで、宿泊旅行者数が右肩上がりに増加。これに伴い、ホテルの客室稼働率も2016年に83.8%、2017年は87.4%までさらに上昇した。

 コタイ地区を中心に最新IRが続々と開業し、滞在型の都市型リゾートとしての魅力を増していることが、マカオへの宿泊旅行の増加を後押ししている。それに加えて、マカオにとって最大マーケットである中国からの旅行需要が一気に回復してきたことで、客室稼働率が急上昇した。

 マカオへの宿泊旅行者数の増加、数字上にも顕著に表れている。2017年にマカオを訪れた全訪問者数は、5.4%増の3261万506人。このうち、宿泊旅行者数は9.9%増の1725万4838人と1割増加し、日帰り旅行者数は0.7%増の1535万5668人と微増にとどまった。この結果、宿泊旅行者率は2016年の50.7%から、2017年には52.9%に上昇している。

中国回復、宿泊客100万人増、宿泊率39%に
韓国も宿泊客6割増、宿泊率44%に上昇

 とくに中国は、マカオ訪問者数の伸びを上回って、宿泊旅行者数が伸びており、日帰り客から宿泊客へのシフト傾向が見受けらる。2017年にマカオを訪れた中国人は8.5%増の約2219万人、このうち宿泊したのは13.5%増の約864万人と大幅に伸び、宿泊旅行者率は38.9%に高まった。中国からの宿泊客数は実数で100万人増えており、これが稼働率を大きく押し上げた要因となっている。また、韓国もマカオ訪問者数は32.0%増の約87万人、このうち宿泊客数は64.7%増の約50万人、宿泊旅行者率は43.5%に上昇、宿泊客数で20万人増加した。

訪マカオ日本人は9.4%増の32万8990人
宿泊旅行者率58.1%に2.4ポイント縮小


 日本からのマカオ訪問者数も好調に伸び、2017年は9.4%増の32万8990人に達した。内訳をみると、宿泊旅行者は5.0%増の19万1067人、日帰り旅行者は16.2%増の13万7923人で、いずれも伸びたものの、安価傾向にある香港への航空券に牽引された低価格志向市場の伸長の影響を受けて、日帰り客の伸びが大きかった。これにより、宿泊旅行者率は2016年の60.5%から、2017年は58.1%へと2.4ポイント縮小した。

「港珠澳大橋」開通で人流変わる

 2018年も大型IRの開業が続き、客室数は今後も増加していく見通しだが、供給以上に宿泊需要が増える可能は高い。とくに、2018年は、マカオと香港国際空港、珠海市を陸路により最短距離で結ぶ「港珠澳大橋」の開通を控え、マカオ、香港、中国本土を巡る人流や物流が大きく変わる可能性があるためで、さらなる客室逼迫も予測される。

 そのため2018年は、より戦略的な仕入れ販売が重要になる。マカオ政府観光局は、従来の月別・市場別の観光統計に加えて、日別にどの市場から何人の旅行者がマカオを訪れたのかを把握できる詳細データの公表を始めており、従来のシーズナリティだけでなく、より詳細にマーケットの動きが把握でき、戦略的なマーケティングにより、マカオをプロモーションしていく方針を強調している。

マカオ政府観光局の詳細な観光統計ページ

マカオ政府観光局は2017年9月29日より、新たな観光統計プラットフォームを公開した。ここでは従来の月別データに加えて、日本を含むアジアの12市場の“日別”のマカオ到着数を公開。月別データについても、ファーストタイマーとリピーターの内訳を公表するなど、より詳細なデータの公表を開始している。

http://www.dsec.gov.mo/TourismDBWeb
 
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日本からマカオへの渡航者数
2017年 2018年 対前年比
伸び率(%)
宿泊旅行
者率(%)
1月25,77727,5546.953.3
2月27,05819,921-26.455.7
3月33,15834,1943.151.2
4月20,24021,7727.663.0
5月30,00029,864-0.560.9
6月22,66224,8869.863.8
7月21,332   
8月29,857   
9月30,763   
10月    
11月    
12月    
合計240,847158,1919.8 
3~5月の天気概況
日本では3月といってもまだ肌寒い日が残るが、マカオでは最低気温が15℃を超え、ぽかぽか陽気で過ごしやすい季節を迎える。そして4月、5月となると、早くも夏の気候に。帽子やサングラスなどの日差し対策はもちろん、クーラー対策に薄手の上着があるとよい。また、雨の日も多くなるため、折りたたみ傘などの雨具があると安心。
夕焼けウォッチングの日没時刻もお忘れなく
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